「もう少し飛距離が伸びればセカンドショットを短い番手で打てて
パーオンするホールも増えるし、スコアも良くなるんだろうな!」
なんて思っていた時、ゴルフ仲間が
「それなら長尺ドライバーがおすすめだよ!」
って言ったんです。
実際に、その人は47インチのドライバーを使っているんですよね。
長尺ドライバーは興味があったけど、使ったことがなくてずっと気になっていました。
藁にも縋る思いで一度借りて使ってみたんです。
ただシャフトが長いドライバーだと思っていましたが、
私が使っているドライバーとは明らかに別物なんです。
そして、長尺ドライバーを使っているうちに少しずつ特性が解ってきました。
長尺ドライバーを考えている人は、俺の話を聞いてからでも遅くはないですよ!
長尺ドライバーとは?
長尺ドライバーというのはシャフトが長いドライバーのことを言います。
ドライバーの長さは年々長くなっています。
パーシモンヘッドが主流の時代の頃はドライバーは43インチ程度の長さが主流でした。
メタルヘッド、チタンヘッドのドライバーが主流になり、
シャフトもスチールシャフトが主流でしたがカーボンシャフトが主流になるにつれて
シャフトの長さも伸びて44インチ、45インチとどんどん長くなっていて、
現在の一般的なドライバーの長さは45インチ前後です。
長尺ドライバーに明確な定義はありませんが、
46インチ以上の長さのドライバーが長尺ドライバーと考えて良いでしょう。
なお、ゴルフのルールではクラブの長さは48インチまでとされているため、
48インチが最長のドライバーとなります。
ただ、競技等で使用は出来ませんが、50インチ以上のドライバーも販売されています。
シャフトが長くなり、遠心力が増してヘッドスピード上がるから飛距離が伸びるというのが
長尺ドライバーです。
シャフトが1インチ伸びるとヘッドスピードが約1m/s上がるらしいです。
初心者のようにまだスイングが出来上がっていなければ
上達するにつれてヘッドスピードは上がりますが、
プロのようにスイングが出来上がっているゴルファーが
ヘッドスピードを上げるのはかなり難しいです。
プロでもクラブを変えるだけでヘッドスピードが上がるというのはかなりデカいですね!
長尺ドライバーのメリット・デメリット
長尺ドライバーのメリットとデメリットを紹介します。
メリットとデメリットをしっかり把握した上で長尺ドライバーを使うようにしましょう!
メリット
ヘッドスピードが上がって飛距離が伸びる
長尺ドライバーの最大のメリットは飛距離が伸びることです!
シャフトが長くなることで遠心力が大きくなりますし、
スイングアークが大きくなることでヘッドスピードが上がります。
芯に当たった(高ミート率)前提にはなりますが、ヘッドスピードが上がれば
その分飛距離も伸びます。
デメリット
方向性が安定しにくい
シャフトが長くなる分、しなりが大きくなりヘッドスピードは上がりますが、
その分どうしてもコントロール性は落ちてしまいます。。。
ブレの幅が大きくなるので、ちょっとしたミスでも通常のドライバー以上に
大きく曲がってしまいやすいです。
しかも、飛距離も伸びているため、通常のドライバーならラフで収まるようなボールでも
飛んで曲がってしまうためラフを超えてOBまで行ってしまったりします。
特に元々もパワーのある方だとその傾向が強くなりやすいです。
飛距離を競うドラコンの選手はルールギリギリの長さのドライバーを使うことが多いですが、
競技ゴルファーのほとんどは通常の長さのドライバーを使用します。
競技でももちろん飛んだ方が有利ですが、競技では飛距離以上に
狙ったところに打てる方が大事なので方向性を重視して
長尺ドライバーはあまり使用されません。
そのくらい方向性に影響があるということですね!
長尺ドライバーを使うなら、飛距離UPの分、ある程度方向性を犠牲にしなくてはいけませんね。
ミート率が安定しにくい
長尺ドライバーは上手く当たれば、確かに飛距離は伸びますが、
長い分ミート率を上げるのが難しいです。
ミート率というのは芯に当たると高くなりますが、シャフトが長い分
安定して芯に当てることが難しくなるのでちょっと芯を外すだけで
ミート率が下がります。。。
長尺ドライバーのヘッドは軽めのものが多いので、芯を外すと当たり負けしてしまって
余計に飛ばなくなります。
芯に当たれば物凄く飛びますが、芯を外すと大きく距離が落ちてしまうので
飛距離も安定しにくくなります。
また、スイングテンポのゆっくりした人は扱いやすいようですが、
スイングテンポが速い人は使いにくいかもしれませんね。
私はスイングテンポが早い方なので、長尺用にテンポをゆっくりにして打たないと
上手く打てませんでした。
クラブの統一感が無くなる
長尺ドライバーを使うとキャディバッグの中で1本だけ
異様に長いクラブになってしまいます。。。
そもそも、ドライバーとフェアウェイウッド、アイアンで振った感覚や打ち方が
微妙に違ってきますが、長尺ドライバーの場合、その差がより大きくなります。
なるべくどのクラブも同じように打てる方がシンプルになって良いのですが、
長尺ドライバーは明らかに違うスイングが求められます。
そのため、ドライバーだけ完全に別物と割り切らないといけません。
また、長尺ドライバーは1本だけ異様に長くなるため、
キャディーバッグのカバーが出来ないことがあったり、
車に積む時にドライバーだけキャディーバッグから抜いて入れないと積めないこともあります。
長尺ドライバーはスイングだけでなく、クラブとしても物理的に統一感を乱してますね。
長尺ドライバーを組む時はクラブバランスに要注意!
最近のドライバーは弾道調整機能が付いているものが多いです。
そのため、ヘッドとシャフトのスリーブに互換性があれば簡単にシャフトを交換出来ます。
今使っているドライバーヘッドを長尺化したいと思ったら、
互換性のあるスリーブ付きのシャフトを購入すればOKなのでかなり手軽ですね!
スリーブが無いタイプのドライバーだと、従来通りリシャフトすることになります。
ただ、長尺化する時は、単にシャフト長くするだけだと上手くいかないことが多いです。。。
というのも、ヘッドがそのままでシャフトを長くすると今まで使っていた物よりも
バランスが重くなってしまって振りにくくなってしまうからです。
なので、長尺ドライバーを組む時は、元々軽いヘッド(190gくらい)を使うか、
ヘッドに付いているウェイトを軽いものに交換したり、外して軽くするのがおすすめです。
目安としては、
- 1インチ長くするのに対して5〜10g程度
- 2インチ長くするのに対して10〜20g程度
軽くするのが良いでしょう。
最初から長尺仕様になっているドライバーであれば
最初からヘッドが軽く設計されていることが多いですね。
また、シャフトを長くすることで重くなって振りずらさを感じるようであれば、
グリップ側を重くしてスイングバランスを軽くする
カウンターバランスにするのもおすすめです。
色々試してあなたに合う重さやバランスを探していくのが良いですね!
長尺ドライバーの打ち方は?
長尺ドライバーは普通のドライバーと同じ感覚で打ってもなかなか上手く打てません。
そこで、長尺ドライバーを打こなすためのコツを紹介します。
普段以上に力まないことが大事!
シャフトが長い分最初はなかなか上手くコントロール出来ず、ダフってしまったり、
振り遅れてしまったりしやすいです。
ダフったり、振り遅れたりしないためには、通常のドライバー以上に力まないことが重要です。
つい早く振ろうとして手に力を入れて振ってしまいがちですが、
クラブに任せて振られるようなイメージが大事です。
シャフトが長い分、遠心力も使えるので、自然にヘッドスピードが上がりますし、
軌道も安定しやすくなり、ナイスショットに繋がります。
オーバースイングに要注意!
長尺ドライバーはシャフトが長い分、振り遅れてしまってスライスしやすいです。
そのため、振り遅れをしないようにしなくてはいけません!
なので、振り遅れの原因になるオーバースイングにならないように注意が必要です。
長尺ドライバーはシャフトが長くしなりも大きくなるので、
バックスイングの勢いがつきすぎてしまって、オーバースイングになりやすいです。
また、振り遅れによってインパクトでフェースが開きやすいので、
トップオブスイングでフェース面が上を向く、シャットフェースになっているようにすると
しっかりとボールを捕まえて飛距離アップしやすいですよ。
あおり打ち厳禁!
シャフトが長くなり遠心力が大きくなると、クラブが寝て入りやすくなります。
そうすると、あおり打ちになりやすいです。。。
通常のドライバーもですが、長尺ドライバーは特に
スイングプレーンを意識して練習をしてクラブが寝て入らないようにしましょう。
長尺ドライバーの規制について
ゴルフクラブの長さはルール上、48インチまでOKとされていますが、
2022年1月よりパターを除くクラブの長さを46インチを上限に変更する規制が作られます。
この規制はツアー競技のローカルルールとして適用されますが、
アマチュアの競技においても推奨されます。
そのため、ゴルフの競技においてはドライバーは46インチまでになると
考えておいた方が良いでしょう。
あくまでも、競技ゴルファーのみに影響する規制なので、
ゴルフコンペ等では46インチ以上のドライバーは使用可能です。
クラブやボールの進化によって飛距離を伸ばしているプレイヤーが多くいますし、
特にプロゴルファーはその恩恵を強く受けています。
ドライバーショットで300ヤードを超えるプレイヤーはほとんどいませんでしたが、
今やキャリーで300ヤードは当たり前の世界になっていますし、
400ヤード近く飛ばすプレイヤーも出てきました。
そのため、コースの長さは改造によって年々長くなっていたりしますが、
コースの長さを伸ばすのにも限界があります。
そのため、クラブの長さを規制することで飛距離の伸び過ぎにストップをかけよう
ということですね。
プロの場合は飛距離の伸び過ぎが過剰になりすぎてしまっていますが、
アマチュアはまだまだ伸びしろがある方がほとんどなので長尺ドライバーを使って
飛距離を伸ばして飛ばすことの楽しさを知ってみても良いかもしれません。
長尺ドライバーを使ってみた感想
仲間の長尺ドライバーを借りて使ってみたんですが、借りたのは47インチのクラブ。
私のドライバーは45インチだからヘッドスピードが
約2m/s上がるっているということになります。
飛距離が10Y前後伸びる可能性があるとなれば、テンションも上がりますね!
アドレスをした時の第一印象はとにかくヘッドが遠くに見えるなという感じです。
シャフトが長いのだから当たり前のことですが、やはり違和感がありますし、
ヘッドが遠い分ちゃんと当たるか不安になりますね。
ですが、これは使っているうちに慣れるのでしょう。
また、振った感じですが、シャフトが長くなった分、
シャフトのしなりが大きくなったのでゆったり大きく
しなりに合わせて振るのが必要だと感じました。
普段使っているドライバーのように振ってしまうと、
しなりのタイミングが全然合わなかったので、
上手く打つために自然に長尺用の打ち方に変わっていました。
ちょっと力むだけで振り遅れてしまいますし、右手の返しが早く入ってしまった時は、
シャフトが長い分軽くダフったりもしました笑
右に左に曲げまくったりもしましたが、ボールを打っているうちにだんだんと慣れてきて、
良い当たりが出た時は確かに飛距離が伸びていますね。
普段絶対に行かないようなところまで飛んでいたので明らかに飛んでました。
飛ぶようになるとセカンドショットをより短い番手で打っていけますし、
ロングホールであれば2オン狙いも視野に入ってきます。
曲がるリスクはありますが、飛距離はやはりは魅力的ですね。
長尺ドライバーをエースドライバーにするか?
決して背が高いとは言えない私としては、長尺ドライバーを上手く使えれば
飛距離が伸びて武器になるのは間違いありません。
ただ、問題は長尺ドライバーを上手く使えるかというところ。
たまに遊びで使う分には、めちゃくちゃ飛びことがあって面白いですが、
安定して打ちこなすにはかなり練習が必要ですし、
私の感覚では長尺ドライバーとそれ以外のクラブで打ち方が全然変わってくるので
それも難点ですね。
今の確率だとまだ使い物にはなりません。
また、平均飛距離は普通のドライバーの方が飛んでいるし、
大きく曲げてOB等でスコアを崩すのも嫌ですからね。
長尺ドライバーはエースドライバーにはならないかもしれませんが、
USPGAツアーで活躍しているフィルミケルソン選手がドライバー二刀流をしたように
フェアウェイを狙っていく通常の長さのエースドライバーと
一発勝負の長距離砲の長尺ドライバーを2本入れるのも良さそうです。
OBが無くて広いホールであれば、長尺ドライバーの飛距離が活きてくるので
ロケーションによって使い分けると強い武器になりそうです!
まとめ
長尺ドライバーを使うことで最大飛距離が伸びるのは間違いないですが、
飛距離、方向の安定度を考えるとなかなか実用は難しいですね。
実際、男子のツアープロは1発の飛距離よりショットの安定性を求めて
44.5インチ等、ドライバーを短くしている選手もいます。
長尺ドライバーを使うならしっかりと練習をして使いこなせるようになってからでないと
スコアを崩す要因になってしまいますからね。
私の場合は長尺ドライバーはエースドライバーにはならないけど、
飛距離に悩んでいるあなたは一度試してみるのも良いですよ。
上手に使いこなせれば、セカンドオナーから脱却できるかもしれないしれないですからね!